加賀屋克美さんという、東京ディズニーランドだけではなく本場アメリカのディズニーランドで働いておられた方の、「ディズニーランドパーク内研修」というものに参加してきました。(ほんとはスタッフみんな連れて行きたかったけど、ぼくだけすみません・・・。)
実際にパーク内を案内してもらいながら、ディズニーのこだわり、人材教育の裏側などをたっぷり教えてもらえました!
あいにくの雨。でも「人が少ないとき」専用コースがあるらしい。
当日は、あいにくの雨。。。たださすがディズニーランド博士と言われる加賀屋さんです。「人が少ない時の特別コースでいきましょうー!」と声をかけていただき、参加されていた方もにっこり。早速ディズニー流ですね!
チケット購入40ブースを廃止。理由は人不足対策。
チケットは加賀屋さんに事前に購入していただいていたのですが、じつはディズニーはこれまで40個あった「チケットを購入するブース」をすべて廃止したそうです(もちろん当日券購入券売機?はあります)。
理由は人不足。
ディズニーはいつも「15年先」をみて投資していくそうです。今回のブース廃止も15年後には、もっと人不足が加速する、という判断なのかもしれません。それにしても少なくとも40人のチケット担当が仕事がなくなるわけですから、大胆です。
お土産ショップが並ぶストリートの仕掛け
ようやく入場させてもらえて(笑)、まずはみんなが通るお土産ショップのメインストリートです。この真ん中には大きなクリスマスツリーが飾られていました!
さて、このクリスマスツリーから問題です。
こちらが「クリスマスツリーから振り返って入り口を見た写真」
こちらが「クリスマスツリーからシンデレラ城方面を見た写真」
屋根があるところまでが、ショップのストリートですが、さてどちらの距離が長いでしょうか??
答えは・・・
同じ。
そうなんです。全く同じ距離なんだそうです。でも入り口からツリーまでの方が短くて、ツリーからパーク内の方が長く見えます。
これはあえてそう作ってあるそうです。これからパークに入るときは、「ワクワク!早く中に行きたい!」、そして帰るときには、出口を近く感じさせて「まだ帰りたくない!」と感じさせる仕掛けなんだそうですよ。(具体的な仕掛けは、秘密にしておきます。)
この滝はなんのため?ディズニーの仕掛けの98%は「気づいてもらえない」。
さて、つぎにこの滝。なんのためにここにあるんでしょうか?
じつはこれ、エリアのつなぎ目にある滝なんですが、「エリアによって変わる音楽を一旦消すため」なんだそうです。すご!!!!
加賀屋さんいわく、「「ディズニーランドは97.5%の人がリピーター」という数字が有名。だけど「ぼくらの仕掛けは98%の人が気づかない、それでもやるんだ。」という数字が内部で共有されている」そうです。ほんとすごい。
ディズニーがいう「魔法」は二つある。一つは「夢の国」。もう一つは??
ディズニーランドは夢の国。みんなが魔法にかかります。
でもディズニー内ではもう一つの意味で「魔法」という言葉が使われているそうです。それは「お客さんにお金を使ってもらう」魔法です。
なんだかがっかりしちゃうかもしれませんが、東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランドは、営利法人ですし、許認可としてはデパート。しっかり入り口に掲げてありました。
「第一種大規模小売店舗」(笑)。
で、その魔法をお客様にどうやってかけるかを試行錯誤しているそうですよ。
ヒトでかける魔法・モノでかける魔法
ディズニーが考える魔法のかけ方は2つ。
一つはヒトでかける魔法。もう一つはモノでかける魔法。
公式アプリでファストパスを取得できたり、チケット購入ブースを廃止したり、どんどんITを加速していく部分と、逆に人を手厚くしてホスピタリティを感じてもらう部分。
このあたりは本当に勉強になりました。Webデザインやシステム開発でもまったく同じ流れがありますし、むしろ世の中全体がそういう流れになる中で、どういう役割を果たせるか、ニーズはとても大きいと感じました。
経営者は必須の研修。
そのほか「「すみません」と言わない接客」から、「「マニュアルで教える」+「背中で教える」」という、「ディズニー流人材教育の裏側」まで、本当にたくさん教えてもらうことができました。
加賀屋さん曰く「今日みたいにオープンからパーク内研修もできますが、近くの会議室で座学をして、そこから実際にパーク内で確認していく、というような研修プランも可能です。」とのことでした。
最初は、「パークのおすすめの回り方」とか「隠れミッキーを探せ!」みたいなツアーかな、と思っていましたが、今日からすぐにバリバリ経営に活かせるリアルビジネスの研修でした。経営者は絶対に一度は参加をおすすめします!