終わり方にこそあらわれる

あるお客様がご事情により廃業されることになりました。苦渋に苦渋を重ねられたご決断となりましたが、事業はもちろん従業員の方々も会社都合の解雇という形で終わりを迎えます。ついに訪れた最終出社日は、みんなで泣き、みんなで笑い、とお客様の会社「らしい」終わり方だったそうです。

それだけでもなんて素晴らしい会社、なんて素晴らしい従業員の皆様だな、と思うのですが、次の日に社長が会社に行くと、なんと何人かの従業員さんたちが軍手をして「なにか片づけとかお手伝いすることありますか?」と言ってくれたそうです。

これまで、このお客様の会社そして社長が、どれだけ従業員の方によくしてこられたのか、そしてどれだけ素晴らしい方が働いておられたのか、それがすべて現れているなと感じました。

もちろん会社としてビジネスを継続していくうえでも、人間として生活を送っていくうえでも、損得勘定というものはどうしても必要になってきます。

それを分かっていても、損得勘定ではない関わり方ができる会社や人というのは本当に素晴らしいと思いますし、むしろ「損をしてでも関わりたい」と周囲の方に思わせてしまうご本人や会社が本当に素晴らしいなと思いました。とはいいつつ、客観的に見たら損得かもしれないですが、当事者としては、もはや自分が損をしているとか得をしているといった感覚ではない、のが正直なところかもしれません。

会社も人生も誰でもいつか必ず終わりを迎えます。そのときにどういう方に囲まれているのか、また、今後会社や人の終わりのタイミングで、自分がどのような関わりをできるか、終わり方にこそこれまでのすべてのあり方が現れるな、と感じた日々でした。

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