先日、みんなで「前かがみ」の競争をしていたときのこと。みんな体が硬くて笑っていたときに、ふとある方が、そのうちの一人の右手の薬指をくるっと回して「もう1回やってごらん」と。意味もわからずかがんでみたところ、さっきよりも簡単にかがめたんです!一同「おぉ!!」と驚嘆の声。当然「なんで?」「なんで?」となりますが、その方は「よくわかんない。でもよくわかんないけど体が動きやすくなるんだよね。ほとんどの人がそう。それだけは事実。」とおっしゃるだけでした。
ふとしたきっかけで、自分が勝手に限界と決めていたことが実は限界じゃなかった、ということがあるんですね。もちろん「限界を突破できた要因」は、技術の進化もあれば、投資によって新しい戦力が手に入ることもあれば、法整備を含めた環境の変化などいろいろあると思います。
一方でその「限界突破」をしないといけなくなった要因としては、えてしてあまり嬉しくないことのほうが多い気がします。売り上げが落ちてきた、健康が悪化した、人間関係で問題がおきた、仕事で失敗した、などなど。
でもそのときに「これじゃいけない!このままじゃ嫌だ!」と、しっかり未来にむけて対応することがきっかけで、よりいい未来を迎えられることができたら、やっぱりそれは「あれがあったから今がある」と言えるんだと思います。個人的なことで恐縮ですが、父親との関係があまりよくなかったから東京の大学に進学する原動力になったことは、さみしい思い出でもありますが、今を含めて未来をつくってくれたきっかけでもあります。
うれしいことも楽しいことも、かなしいこともつらいことも、みなさんも、もちろん僕もそれなりにあると思いますが、「あれがあったから今がある」という生き方ができたら、なんだかカッコいいなぁって思っています。
株式会社フロンティアゲート
吉武和英